リフォームの現調で注意すること(2)

先の(1)でも書きましたが、勉強する時間のない方や中古住宅の購入をご検討されている方のために、同行アドバイスなども行っています。

詳しくは、「中古住宅購入前のリフォーム計画」をご覧下さい

ここ(2)では現調時のヒアリングと屋内の現調時に注意することについてお話をします。

ヒアリングしたいこと

  1. 主権者または主な計画者、窓口になる方の確認
  2. 現在の家族構成および健康状態と予想される将来の変化
  3. 生活動線
  4. 現在の不満や問題のある箇所、良くしたい箇所、設備、環境
  5. 予算、支払方法、工事時期
  6. 隣家とのコミュニケーション具合

屋内の現調時に注意すること

  1. 隣家との位置関係
  2. マンションの場合は、近隣のリフォーム状況、管理事務所への挨拶、管理規則の確認(仕様、作業時間、申請から許可迄の時間など)、駐車場など。 また、IHコンロ使用の可否(結構多くのマンションで、全体の電気容量の問題で制限があります)。中通路のマンションで給湯器が通路側(屋内)にある場合、排気量により号数の制限を受けることがあります。マンション購入の場合、重要事項説明である程度は確認出来ますが、本来はもっと前の段階で知っておきたいことです。
  3. 搬入搬出経路、仮置き場、作業場。特に階段などではユニットバスの搬入が難しい場合もあります。
  4. 地盤からの床高さ、室内の床段差、バリアフリーの検討。
  5. 天井高さ、キッチン・ユニットバス・ドア・クローゼットなどの高さの収まり、配線・配管の計画
  6. 梁柱の配置、間取りの変更や耐震性の検討、キッチン・ユニットバス・ドア・クローゼットなどの収まり、配線・配管の計画
  7. 床の勾配や柱の倒れ、窓や建具の隙間、梁のたわみの確認。全体的なものか、部分的なものか。この項目の評価が悪い場合、間取りの変更や開口の設置には十分に注意する必要があります築年数が古く、柱が90mmと細かったり、柱間隔が密でない場合、梁の強度が不足している場合、筋交いや火打が不足している場合、床が剛性を保持出来てない場合や、基礎に問題がある場合などに顕著に現れます。
  8. クロスのよじれの確認、上の躯体の変形と同じことですが、鉄骨の場合は変形性能が大きいため生じることがあります。地盤や周辺の交通などから発生する振動によることも考えられます。
  9. クロスや壁材のカビの確認、結露や通気不足の場合と、雨漏りの可能性が考えられます。特に窓周辺のクロスは注意して確認しておくべきです。結露の場合は断熱を行う必要があります。健康面からも注意すべきことです。
  10. 窓の箇所、採光・換気の計画に必要ですし、隣家の窓や設備類との位置関係も考慮すべきです。
  11. 水道メーターの位置
  12. 給湯器の位置と水廻りの配置、給水給湯配管ルート、排水ルートの予測
  13. キッチンの確認、給水・給湯・排水配管ルートの確認、ブロックキッチンからシステムキッチンにする場合、奥行が大きくなるだけでなく、特に引出しタイプの場合、配管ルートを確保するため背後の壁をふかす必要が生じることがあるので、キッチン室のスペースも注意が必要です。移動させる場合は、排水の流末からあまり遠ざかると、排水勾配の問題が出てくるので注意です。IHヒーターにする場合は、別途専用電源を必要としますので、途中の配線経路を確認します。その場合、電子レンジや冷蔵庫の電源も確認して、足りないようならブレーカーを分けてあげるのが親切です。
  14. ユニットバスの確認、寸法の確認、梁柱の出張りの有無、ユニットバスの梁欠きは各メーカー対応してくれますが、柱の場合は商品が限定されます。ユニットバスは構造上、躯体の内側にもう一つの壁を建てるので、どうしても一回り狭くなります。脱衣室に余裕がある場合は拡張して必要寸法を確保します。1階の浴室で地盤と床の高低差が200mm以下だと排水配管出来ませんので、段差が出来ます。戸建用のユニットバスの方が定価が安いのですが、浴槽下の床部分での断熱構造が手薄な場合がありますので、冬場寒い等の問題が生じないように検討しておく必要があります。マンション用は箱構造ですが、戸建用は必ずしもそうはなっていません。より詳細なユニットバスの現調・商品選定をUPしました。
  15. 在来工法の浴室の確認、天井・壁・床タイルの状態、カビの有無、排水口の確認、在来工法の場合は部分的でも解体すると、防水層を傷める可能性が高いので、なるべく壊さず、補修や重ねてゆくようにしますが、解体する場合は、防水のやり直し、もし防水層がない場合は、柱や土台の腐れなどの補修まで考慮しておくべきです。シロアリも発生しやすい箇所なので、入口枠などは打診などもすべきです。重ね張り工法としては、天井のバスリブ、壁の浴室用パネル張り、床のサーモタイル等があります。
  16. 洗面室の確認、先の浴室でも書きましたが、湿気が多くシロアリが好む場所です。床材も傷みやすいです。十分な換気が重要です。快適性をいうのであれば、エコカラットなどの湿度をコントロールしてくれるタイルも良いです。扇風機を付けるのも良いと思いますが、なるべく配線が見えないように近くにコンセントを配置します。洗濯機の上のスペースが遊んでしまうので、吊戸棚を付けると便利ですが、壁の下地補強も確認したいです。
  17. トイレは別途、施主支給/トイレリフォームを確認下さい。
  18. 分電盤の位置、漏電遮断装置は付いているか、回路数、ブレーカーが落ちることはないか?漏電による火事は想像以上に多いものです。生命と財産の安全が第一です。

その他、まだまだ考慮すべきことは多いのですが、上記でざっとした確認にはなると思います。

リフォームに興味を持たれた方がいらっしゃり、その理解のお手伝いになればと書きました。最近、量販店などがリフォームの宣伝をしていますが、商品を売るのがリフォームではなく、より安全性や快適性を高めるためにも、商品選定よりも先に出来ること、すべきことを確認することが重要です。